いとうせいこうさんの「想像ラジオ」が芥川賞ノミネートされて、改めてノーライフキングを思い出す。
いとうせいこうさんは、作家だったりラッパーだったり
また、文化人?のような位置づけだったりと、
実際、肩書きがなんなのか良くわからない人です。
いとうせいこうさんは、一度真心のライブに出演した際に見たことがあり、
MC.SAKUと土岐麻子さんと一緒にラップをしていて、
それが盛り上がりもすごく、また、かっこ良かったですし、
僕の中で、5本の指に入るいいライブでした。
(是非、この時にライブをBru-rayで出してほしい!!)
そこから、東京ブロンクス聞いたり、MESS/AGE聞いたり、
メガドライブのCMしてたなぁなんて思いだしたりと
ラッパーいとうせいこうを後追いで学びました。
そのいとうせいこうさんの仕事の中で、特に好きなのが
この「ノーライフキング」です。
これはたしか中学か高校の時に読んだ本で、
今となっては読んだきっかけも忘れてしまいました。
「ノーライフキング」の内容は、
発売されたRPGゲーム(まさにドラクエ)にはいろいろな噂があり、
最初は、その噂が子供たちのネットワークの中で閉じたものだったのに、
いつしか、大人も気付き社会現象になるが、子供たちの真実には触れられず
子供に翻弄されたり、子供たちも現実とゲームの区別がわからなくなったりしながら
ゲームの攻略を目指す話。
とにかく、この本が良かったのは、僕の子供時代の昭和が詰っていること。
僕が過ごした昭和の最後は、ゲームが生まれて、テレビもバラエティに富んで、
漫画やアニメも充実していた80年代後半なんです。
その頃は、インターネットのない時代にも、子供たちは、
独自のネットワークを持っていて、ゲームの裏技や怪奇現象(口裂け女など)を
友達から教えてもらってドキドキしたりしていました。
いまだに不思議なのは、ドラクエ3のアイテム増殖方や
ドラクエ4の見えない気球の情報を、どうやって友達は知ったのか。
もしかしたら、僕の知らないところで、雑誌に載ったりしたのかもしれないですが、
今となってはわからないです。
それ以外にも、ちょっと趣旨が変わりますが、ラピュタのエンディングで、
シータの故郷を訪ねるというものがあるという噂。
この話もずっと思っていて、ネットで同じような話を見た!って話題になった時、
子供の時のようなドキドキを感じました。
後半、思い出話がいっぱい出てしまいましたが、
このノーライフキングは、同じ世代の人で、ゲームや少年ジャンプあたりを
見ていた人なら、きっとあの頃の思い出が
よみがえってくるんじゃないかと思います。

- 作者: いとうせいこう
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/08/04
- メディア: 文庫
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